京都新聞に聖泉大准教授の脇本忍氏が投稿された原稿に心理学上の実験のつり橋効果について述べられていた。それは心理学での有名な実験のようである。
その一部を紹介すると「カナダのカピラ橋は、地上70メートルのつり橋です。その高さと揺れは、高所恐怖症でなくてもドキドキさせます。心理学者のダットンとアロンは、橋の中央で待機する女子学生が、橋をひとりで渡ってくる男性に狙いを定めて、心理学実験の依頼を装い、連絡先電話番号を書いたメモを渡す実験を実施しました。つぎに、近くにある木製の固定橋の上でも同じことをしました。その後、つり橋と固定橋とで電話をしてくる人数を集計したところ、固定橋では13%、つり橋だと50%が電話をかけてきました。この結果から、男性は、高さや揺れて発生した心拍の増加を女子学生への一目ぼれだと勘違いし、恋が生まれたと解釈しています。」と述べられている。心理学とは興味のある学問だと思う。
イエス・キリストは人に対する洞察力の優れたお方のようである。
新約聖書ヨハネの福音書4章の中に、イエスがガリラヤへ行かれる途中にサマリヤのスカルという町を通られた時のことが記されている。その町にあったヤコブの井戸でイエスは旅の疲れを覚えて、井戸のかたわらに腰を下ろしておられた。そこに一人のサマリヤの女が水をくみに来た。イエスは「わたしに水を飲ませて下さい。」と言われた。弟子たちは食物を買いに町へ行っており、イエスはただひとりであった。サマリヤの女は「あなたはユダヤ人なのに、どうしてサマリヤの女の私に、飲み水をお求めになるのですか。」とイエスに問うている。当時ユダヤ人はサマリヤ人と付き合いをしていなかったからであるとヨハネは記している。
イエスは答えて「もしあなたが神の賜物を知り、また、あなたに水を飲ませてくという者がだれであるかを知っていたなら、あなたのほうでその人に求めたことでしょう。そしてその人はあなたに生ける水を与えたことでしょう。」
イエスはここで生ける水の話を通してサマリヤの女を救いに導かれたのである。だれも来ない時間に人の目を避けて水をくみに来た女にいのちの水の話を通して、この女の今までの生活を指摘し救いへ導かれたのである。イエスはここで「この水を飲むものはだれでも、また渇きます。しかし、わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます。」と言われた。
私たちもこの世から与えられる物では再び渇きを覚えてしまう。しかしイエス・キリストが与えてくださる水はその人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水が湧き出るのである。イエス・キリストを救い主と信じて魂が渇くことのない永遠の命の水を得ようではありませんか。
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